基礎現代文化学系メディア文化学専修は、情報・史料学専修と二十世紀学専修が合併することにより、2018年度に発足した新しい専修です。この新専修の理念・目的を以下に紹介します。現代はメディアの高速化・大規模化・廉価化・大衆化・グローバル化が著しく、文化や情報は短時間のうちに伝播拡散し、それにより国や地域を超えた新たな文化・価値観・生活様式が生み出されています。しかし、同時に従来の文化・国家・制度も存続しており、社会的規範や歴史認識などをめぐる新たな政治的・文化的な軋轢を生みだしています。本専修では、こうした現代特有のメディアや文化事象にか最近の卒業論文■ 女性キャラクター中心のマンガ・アニメ作品における男❶❶教員紹介 1 専攻分野 2 現在の研究テーマ性鑑賞者の同性キャラクターの受容■ 「悪役令嬢もの」からみる現代の女性主人公像:「悪役令嬢もの」内での主人公像の展開及び男性向け作品との比較■ ビデオゲームにおけるクィア表象とプレイヤーの受容の仕方 −『Apex Legends』における実態を踏まえて−写真 ❶ 2020 年度の卒論、鈴木大輝 「人はゲームの何を評価するのかユーザーレビューのテキストマイニングによるトピック抽出を題材に」の一部(右上)と、その報告を聞く会のスクリーンショットで共有された分析に用いたPython のコードの解説の画面(左下)。 ❷ 演習IIIでの3回生の卒論テーマポスターセッションの様子。3 回生が自分の研究テーマ案を発表し4回生、院生がそれに対する質問・コメントを行う。発表者は15分くらいのセッションでの発表を複数回行い、多くのアドバイスをもらって研究構想に磨きをかける。コンピューティング史、現代技術文化史情報技術と戦争教授 喜多 千草12准教授 松永 伸司美学、ゲーム研究1ポピュラー文化と画像2■ 女性が獲得する性的情報についての考察:教科書・女性誌・マンガをめぐってかわるさまざまな問題を考察します。本専修の教育の大きな特徴は、従来の人文・社会科学の手法に基づきつつ、新しい事象を扱うためにこれまでになかった分析視点や他分野の手法なども積極的に採り入れる点にあります。そのため本専修では、歴史学・哲学・社会学・文学に加えて、マンガ学、ゲーム学、人文学系の情報学などの科目が用意されています。本専修での研究テーマはジェンダー表象、視覚文化、ファッション、ゲームなど多岐に渉りますが、所属学生には各々の研究テーマに即した方法論を自ら切り拓く気概が求められます。最近の修士論文■ 日本の映画文化における「ミニシアター」の役割:高野悦子から#SaveTheCinema まで❷❷(兼)教授 ミツヨ・ワダ=マルシアーノ12最近の博士論文■ 「古今」・「東西」に揺れるギリシア・アイデンティティーの多面性 −ニコス・カザンザキスの作品分析を中心に−■ 近現代「伝奇小説」概念の変遷と「伝奇ロマン」の誕生 映画研究、メディア研究<ポスト3.11>のドキュメンタリー映画、デジタル映像アーカイブス、Queer Cinema and Theory36MEDIA AND CULTURE STUDIESメディア文化学専修
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