歴史基礎文化学系海外の諸国と平和で友好的な関係を築くためには、その国や地域の歴史を深く理解することが不可欠であり、第二次世界大戦後の日本の西洋史学は、戦争経験の反省を踏まえて、そうした役割を果たしてきました。21世紀の今日にあっても、日本においてヨーロッパやアメリカの歴史から学ぶべきことは多く、また西洋に固有の歴史的諸条件の下で生まれた政治や経済の制度、社会の仕組み、芸術や文化などを研究することは、異なる諸条件の下で歴史を歩んできた日本やアジアの深い理解に繋がり、さらに、様々な分野で国際的活動を展開するための知的基盤を構築することにもおおいに役立最近の卒業論文■ 15世紀末スペインにおける食と宗教―ユダヤ❶❶教員紹介 1 専攻分野 2 現在の研究テーマ人追放令(1492年)前後の異端審問記録から■ 1860年代前半のイタリア南部におけるブリガンテ―カルミネ・クロッコを中心に写真 ❶ 西洋史学貴重書 ❷ オランダの近世史家による講演会 ❸ 西洋史研究室が発行しているオンライン学術誌『フェネストラ−京大西洋史学報』ポーランド近世史近世ポーランド・リトアニア共和国における政治文化西洋古代史ヘレニズム史、ローマ史、ギリシア語刻文学教授 小山 哲12准教授 藤井 崇12最近の修士論文■ 初期キリスト教における司教の権力と食 ―アウグスティヌスの感覚史的分析の試み■ エドワード6世期イングランドの宮廷と地方都市 −異なる合意形成システムの平時における共存と危機における機能不全ちます。京都大学では、明治時代の文科大学創設直後から西洋史学の研究と教育が始まり、第二次大戦後に本格的に進められました。そうした長い伝統を持つ本専修では、専任教員が研究入門的な講義や研究法の実践的な授業である実習から、学界水準に合わせた特殊講義や演習に至るまで担当し、高度の西洋史学教育をおこなっています。加えて、学内外の研究者による特殊講義や専門書講読等の授業も開設されています。本専修の学生・大学院生は、学界最前線に繋がる環境にあって常に刺激を受けつつ、各自独自性の高い研究に励んでおります。最近の博士論文■ 中近世キプロスの教会と社会❷❷❸❸―東地中海世界の視点から■ 近現代イギリスの消費文化と生活協同組合29DEPARTMENT OF EUROPEAN HISTORY教授 金澤 周作イギリス近代史1チャリティ、国制、海から再構成するイギリ2ス史講師 安平 弦司オランダ近世史1宗教社会史、共存、政治=宗教的マイノリティ2西洋史学専修
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