京都大学大学院文学研究科・文学部案内2024
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歴史基礎文化学系写真 ❶ 研究資料 織田信長朱印状   ❷ 研究室旅行風景(松江城)   ❸ 古文書実習風景日本古代史古代の国制史日本史学は日本列島に生まれ、時とともに移り変わってきた社会や文化を、総体として明らかにしようとする学問分野です。日本人の行動や思考には、長い歴史をもつ日本社会・日本文化が決定的な影響を与えています。日本人にとって日本史を考えることは、自分自身、そして自分を成り立たせている外的世界を知るための営みにほかなりません。むろん日本史学専修でも多くの留学生が学んでいますので、私たちは「日本人にとっての日本史」ばかりを研究しているわけではありません。また、日本社会・日本文化は世界諸地域との関わりの中から生まれてきたものですから、そのプロセスを明らかにすることも大切です。さまざまな観点から、偏りのない歴史認識を得たいと考えています。そのた最近の卒業論文■飛鳥奈良時代の孟蘭盆会■毛利氏の山陰支配と吉川元春■小倉藩領における種痘政策■近代日本における偉人顕彰とその行方❶❶教員紹介 1 専攻分野 2 現在の研究テーマ最近の修士論文■ 諸国講読師制度にみる平安初期の仏教行政■ 日本中世における本銭返の研究■ 幕末における幕府運営の転換■ 戦間・戦時期日本における在郷軍人会と労働問題めに、史料の厳密な読解力と幅広い構想力を獲得できるよう、授業を編成しています。日本史を学ぶ人にとって、京都大学日本史学専修はこの上ない研究環境となっていると思います。私たちは1世紀にわたって研究史料を収集してきました。今では5万点におよぶ実物史料を手に取ることができ、解読実習のために千年前の古文書を使うこともあります。京都という地の利も忘れられません。古都の文化的伝統に包まれながら勉学し、必要とあらばすぐ重要な史跡・遺跡を見に行けるのです。また、春と秋には列島各地へ見学旅行にでかけ、さまざまな史跡や文化財にふれながら、知識を広め、対話を深めています。最近の博士論文■ 日本中世朝廷の官司制■ 植民地朝鮮の「出産の場」に おける風習と「生政治」❷❷❸❸准教授 三宅 正浩1226DEPARTMENT OF JAPANESE HISTORY教授 上島 享日本中世史1日本中世の政治・社会経済・2宗教文化准教授 本庄 総子12教授 谷川 穣日本近現代史1明治〜昭和初期の教育・2宗教・社会助教 松井 直人12日本中世史日本中世後期の都市史・権力論日本近世史 近世の政治史日本史学専修

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