京都大学大学院文学研究科・文学部案内2024
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哲学基礎文化学系「宗教」の名の下で問題になりうる現象は実にさまざまであり、それに対する学問的なアプローチにも多種多様なものがありますが、当専修は、哲学研究を軸として宗教の事象に肉迫していくという姿勢を基本としています。その奥にあるのは、宗教とは単に例外的な経験や特殊な信条・組織の問題ではなく、人間が人間として世界の内にあることの根源、自己の存在の根源が問われる場にほかならないという洞察です。そこでは、「宗教とは何か」という問いは、おのずから哲学の根本問題と触れ合うことになります。宗教と哲学とが切れ結ぶ地点に立ち、現代のさまざまな思想課題をも意識しつつ、そこで求められる思索の行方を追究すること、その意味での「宗教哲学」が当専修の基本的な方向性となっています。最近の卒業論文■死から読み解く『エチカ』について■ ショーペンハウアー哲学における厭世性❶❶教員紹介 1 専攻分野 2 現在の研究テーマについての考察写真 ❶ 授業(学部基礎演習)の様子   ❷ 現代の宗教哲学の重要文献   ❸ 『宗教学研究室紀要』宗教哲学・現代フランス哲学現代フランス哲学と京都学派の哲学の突き合わせを通しての宗教哲学の原理的再考察教授 杉村 靖彦12最近の修士論文■初期デリダにおける脱構築と歴史性 −「決定不可避性」を起点として■井筒俊彦『意識の形而上学』の哲学的思惟この方向性は、西田幾多郎、波多野精一、西谷啓治、武内義範、上田閑照、長谷正當という当専修の歴代の担当者が、京都学派の哲学の展開との密接な連関の下で、同時代の哲学思想を創造的に取り入れながら発展させてきたものです。そのため、宗教史学、宗教心理学、宗教社会学、宗教人類学等々の記述的・実証的宗教学については、主題的には取り扱っていません。ただし、これらの領域区分は閉じたものではなく、特に近年の宗教哲学研究は実証的諸研究との新たな関係の中で行われるようになってきています。いずれにせよ、当専修で行う宗教哲学研究は、自分自身の関心を根本的な手引きとするものであり、それを見極めることが各人の勉学の出発点となることはまちがいありません。准教授 伊原木 大祐12最近の博士論文■ハイデッガーの思惟と宗教への問い −−宗教と言語を巡って■ウィリアム・ジェイムズの多元論哲学❷❷❸❸23DEPARTMENT OF PHILOSOPHY OF RELIGION宗教哲学現象学、グノーシス主義の諸問題宗教学専修

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